人生は沼だらけ

好きなひとやものなら有り過ぎるほど有るんだ

沼勢だけが知っている東京事変のエモい曲7選

東京事変再生に際してシングルやMVがYouTubeにアップされてる曲はもう聴き飽きた。東京事変は何となく知ってるけど、もうワンステップ深みにハマりたい。そんな方にオススメのエモい曲を7曲選出してみました。

 

1.生きる

4thアルバム『スポーツ』収録曲。そして、東京事変解散ライブBon Voyageの1曲め。最初の体と心とが〜♪多重録音のようなハモリが畳み掛けるように心に迫ってくる。あと、生きろ!と命令形ではなく生きるという決意みたいなのがいいですね。

 

「体と心とが、離れてしまった。居直れ我が命よ」

「憧れ続けていた筈の、孤独と自由が首を絞める。

 なんてこの世は果てしないのだろう。」

「忌み嫌い続けていた筈の、無欲と空虚が胸を占める。

 なんてこの身は頼りないのだろう。」

「言葉と感覚が、結ばれぬまま。居直れ我が命よ。」

 

 個人的に好きな歌詞の一節を抜き出してみた。体が気持ちについていかない。言っていることとやっていることが違う。そのようなことがないだろうか。また、「言葉や感覚が結ばれぬまま」というフレーズのように自分が思っていることとと実際の感覚が乖離してしまうことがないだろうか。私にはそのような時がたまにある。そんな時に生きるを聴くと居直れ我が命よ!ではないがハッとさせられる。

 また、この生きるという曲は絶望と希望という相反するものが歌われている。 個人的にこの世にユートピアはないと思っている。かと言って、希望も絶望も持てないディストピアというわけでもない。生きるとは希望と絶望の淵を彷徨うことではないだろうか。この世は果てしない、そんな世界に生きる自分はちっぽけだ。そう思わせられる一曲である。

 

生きる

生きる

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2.心

2ndシングル『遭難』のカップリング曲。

何と関ジャニ∞の丸山くんもよく曲だという。丸山くん曰く全ての楽器の音がちゃんと聴こえるから。聴いてみれば確かに!と思うが音楽経験が乏しい私からしたらエモいのはやっぱり歌詞である。

 

「心と云う毎日聞いているものの所在だって
 私は全く知らない儘大人になってしまったんだ」

 

「生まれてしまった恥じらいを今日笑わず耐えていたい

 私は何度溺れたとして泳ぐことを選んだんだって」 

 

 心と聞いて思い浮かぶのは昔小学校の道徳の授業で先生が「心はどこにあるでしょう?」と児童に問うたことである。クラスメイトは人体とハートの絵が思い浮かんだのか「胸のあたり」「心臓!」などと答えた。だが、先生の答えは違った。「心は脳にある」意外な答えが返ってきたことを覚えている。大人になって常識的に心は自分の内にあると思っていても、日々の忙しさやメンタルが病んでしまっと時など私の心は何処に行ってしまったのだろう?宙ぶらりんな存在になってしまうことがある。そんな時に心に出会い「心と云う毎日聞いているものの所在だって 私は全く知らない儘大人になってしまったんだ」の冒頭の歌詞を聴いた瞬間頭を殴られたような衝撃を受けた。

 また、人間って生まれてくる家庭や親や容姿も選べずに約80年生きろって無理ゲーだなと思う瞬間がある。日本は格差社会だ。弱者には優しくない。持つものは更に富、持たざる者は苦しむ。私もどちらかというと弱者側の人間だ。そんな時に「生まれてしまった恥じらいを今日笑わず耐えていたい 私は何度溺れたとして泳ぐことを選んだんだって」 の一節を聴くと不器用でも無様でも何度溺れても生きてみようという気になる。

 

心

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3.落日

3rdシングル『修羅場』のカップリング曲。元関ジャニ∞錦戸亮くんも好きだと聞いたことがあります。数ある事変の曲の中で落日を選ぶ根の暗さ推せますね。はい(笑)

人との別れを夕日に例えた椎名林檎天才!となる一曲。この別れが東京事変1期のメンバーなのか、別れた最初の旦那さん弥吉さんのことなのか。様々な憶測を生み解釈が分かれるが、本当のところは椎名林檎しか知る由も無い。個人的には夕日を見ながら聴くのがオススメです。アウトロのピアノあたりで必ず泣くでしょう。

 

 

落日

落日

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4.私生活

3rdアルバム『娯楽』収録曲。

個人的に仕事から帰ってきて、1日の終わりに聴くと泣ける曲。亀田さん作曲ということで透明人間、閃光少女同様スパーンと心に真っ直ぐに響いてくる。インタビュー記事の林檎さん曰く

 

この曲では女性としての視点というよりも、どちらでもない感覚で書けたらいいなと思って、それが今回のアルバムにおける私の歌詞のテーマだったりするんですけど、ここでは“社会に出ている自分が振り返る私生活”っていうことを考えて書きました。

*1

 

“社会に出ている自分が振り返る私生活”か。なるほど。働いて疲れて家に帰ってくると私なんのために働いているのだろうか…?と思うことがある。誰しもそのような経験があるだろう。「酸素と海とガソリンと沢山の気遣いを 浪費している 生活のため働いて僕は都市(まち)を平らげる」この歌詞を見た時、確かに気遣いを浪費してるわ!と思った。都市を平らげるという表現が椎名林檎らしい。都会で働いている人なら誰しもが共感するだろう。

 

私生活

私生活

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5.タイムカプセル

ミニアルバム『colar bars』収録曲。

個人的に仕事から帰ってきて、1日の終わりに聴くと泣ける曲Part2。冒頭の「新しい自分に本当になれるのかな」からして泣かせにきてるとしか思えない。サビの「もうすこし あともうすこし 生きてく力がほしい」で明日も頑張ろうと思える。何でこんなに泣ける曲なのかと思ったら、師匠が作詞作曲なんですね。それは心にスパーンと響いてきますわ。

 

 

タイムカプセル

タイムカプセル

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6.夢のあと

1stシングル『教育』収録曲。

一昨年の林檎博'20のアンコールで歌われたことも記憶に新しいだろう。ご長男(若旦那)を出産して一度は家庭に入ろうかと考えていた林檎さん。そんな矢先に起きた9・11同時多発テロ。夢のあとはこの事件がきっかけとなって書かれた曲だと言われている。冒頭の「ニュースの合間に」のニュースは9・11のこと。「悲しみで一杯の情景」はあの悲惨なニュースの光景、「この結び目」は林檎さんと息子の繋いだ手のことだ。東京事変はCDが売れない時代に一石を投じるという大義名分のもと結成されたが、母となった椎名林檎が子供のために「この手で未来を造る」「この結び目で世界を護る」ためにもう一度音楽活動を再開したという捉え方もできないだろうか?その頃の彼女に思いを馳せて聴く夢のあとはまた違う感じ方ができるのではないだろうか。

 

 

夢のあと

夢のあと

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7.BON VOYAGE

Hard Disc Disc 8『Recovery Disc』収録曲。

東京事変の曲だが、椎名林檎が歌わない。ボーカルはギターの浮雲。作詞・作曲も浮雲。そしてピアノは伊澤一葉ではなく、H是都M。浮雲さんの声って何でこんなに色気があって心地よいのでしょう。 聴いていると穏やかかつ浮雲さんの歌声に包まれているような気持ちになる。とにかく聴いてくれ!

 

BON VOYAGE

BON VOYAGE

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以上が私の独断と偏見によるオススメのエモい曲7選でした。是非、サブスクやCDで聴いてみてくださいね。この曲マジエモかったわ〜!という感想もお待ちしております。

*1: MSNミュージックインタビュー東京事変 3rdアルバム『娯楽(バラエティ)』 メンバーによる全曲解説 【前半】より